こんにちは。かなめです。
ここでは、ポケモンカードゲームの過去商品について紹介をしていきます。
これを読めば、その商品の特徴と、代表的なカードについて知ることができます。今回は2002年に発売されたポケモンカードeシリーズの第2弾拡張パックについてです。
歴代の中でも新たな挑戦が多かったのがポケモンカードeシリーズ。第2弾ではどんな試みがあったのでしょうか。
第1弾の記事では、旧シリーズからの変更点や新シリーズに突入してからの試みをまとめています。まだ読んでいない人は、まずはこちらの記事を読んでみてください。
商品情報
商品名 | 拡張パック第2弾 地図にない町 |
発売日 | 2002年3月8日 |
発売価格 | 191円(税別) |
封入枚数 | 1パック5枚入り |
カード総数 | 92種類 |
レアリティ | ●(C) 36種類 |
◆(U) 24種類 | |
★(R) 32種類 |
カードリスト
謎の大陸の冒険が始まる
出典:ポケモンカードトレーナーズVol.15 P2,P3
ポケモンカードe第2弾からは、謎の大陸への冒険が始まります。当時発行されていたポケモンカードの情報誌「ポケモンカードトレーナーズ」には、この大陸が描かれていました。
このイラストを見てわかるように、ポケモンカードeシリーズには2つの新たな試みがありました。
①ポケモンカードゲームオリジナルの大陸が舞台
この謎の大陸は、原作ゲームソフトのポケットモンスターには登場しません。そのため、この大陸ではどんなポケモンが生息していて、そのポケモンがどんなステータスなのかは誰も知らないのです。
登場するのはポケットモンスター金・銀までの251匹ですが、原作では見ることができない姿を発見できるとなると、ワクワクは止まりませんね。
②ポケモンカードeシリーズの今後の展開が発表
謎の大陸のイラストが公開されたときに、第2弾から第5弾までの構想も記載されていました。先々の商品展開が告知されるのは、ポケモンカードでは珍しいことです。
それぞれの商品にどのような舞台背景があるのかも知ることができ、謎の大陸を冒険する主人公になった気分になることができます。第3弾以降のタイトルは、この時点では伏せられているものの、私たちの想像は膨らむばかりでした。
「地図にない町」のイラスト
今回の冒険の舞台となるのは、謎の大陸の東側に位置する港町。ここでは人間の住む町に共存するポケモンたちを見ることができます。また、カードを集めていると、「地図にない町」がどんなところなのかも見えてきます。
出典:ポケモンカードトレーナーズVol.14 P4
コレクションをすることで、様々な発見があるイラストコンセプトは、ポケモンカードeシリーズの魅力のひとつです。
では「地図にない町」のイラストを、町のシンボルとともに確認してみましょう。
時計塔
「地図にない町」のシンボルといえば時計塔。そう言っていいほど、多くのイラストで確認できます。この拡張パックには76種(※)のイラストがありますが、そのうち11種ものカードに描かれています。 ※同じイラストのキラカードは合わせて1種として算出
実際に、当時の開発途中のラフでも「時計台を中心に広がる町」としてイメージが公開されていました。
出典:ポケモンカードトレーナーズVol.14 P4
噴水
噴水が描かれているのは、主に梅本恭子さんのイラストです。様々な角度から見える噴水は、町の中心広場にあるのでしょうか。《コダック》に描かれた噴水は、ポケモンが遊べる広場のような場所にあるため、これとは別のものだと考えられます。
灯台
港町ということもあり灯台も確認できます。もしも、ポケモンカードトレーナーズの情報を知らなくても、この灯台や水路が描かれた他のイラストを見ると、ここが港町ということが予想できますね。
変電所
《無人変電所》の敷地内と思われる場所には、電気を好みそうなポケモンや、滅多に出会うことができない珍しいポケモンが描かれています。
謎の山???
「地図にない町」のシンボルではありませんが、第5弾の舞台と思われる「謎の山」が描かれています。今後もカードイラストを見ていると、意外な発見があるかもしれませんね。出典:ポケモンカードトレーナーズVol.15 P2,P3
ゲームデザイン
ポケモンカードeシリーズの第2弾である「地図にない町」では、第1弾と比べて少し難しい要素が登場しました。例えば、特殊エネルギーやスタジアムなど、第1弾には登場していないカードもあります。
第1弾では基本的な遊びかたを覚えて、第2弾では遊べる幅が広がっていきます。これは1996年に発売された最初のポケモンカードのレベルデザインを継承していると考えられます。
ここでは、ポケモンカードe第2弾で新たに加わったゲーム要素をまとめています。
ポケボディー
注目すべきは、自分に不利なポケボディーを持っているポケモンです。単体では非常に使いづらく、何らかのコンボで使いこなすことを示唆しているようにも見えます。
また、たねポケモンがポケボディーを持っているというのも、第1弾には無かった要素です。
ポケパワー
第1弾では2進化のみがポケパワーを持っていましたが、第2弾では1進化にも登場しました。これによってコンボの幅も広がり、より戦略的なデッキを組むことが可能になります。
ちなみに前述の不利なポケボディーを持つ《サンダー》や《スイクン》は、この《マルマイン》や《トゲチック》と組み合わせると強力です。
スタジアム
現行のポケモンカードでもおなじみのスタジアムカードですが、おたがいのプレイヤーやポケモンに効果を与えるのは、実は少し難しい要素です。
ポケモンカードをはじめた頃は、自分のデッキがうまく使いこなせるかが最初のステップですが、慣れてくると相手の行動を意識し始めます。
スタジアムを上手に使いこなすには、相手の行動も意識する必要があるため、ポケモンカードeシリーズでは、第2弾から収録されたのではないでしょうか。
ワザマシン
第1弾では《マルチワザマシン01》という、誰でもつけられるワザマシンが登場しましたが、第2弾では、タイプごとのワザマシンが登場しました。
ワザを1つしか持っていないポケモンや、コンボを決めるなどの使いかたがあり、ユニークなカードでした。
余談ですが、ここで登場している「ワザマシン」は「ポケモンのどうぐ」とは異なります。また、1匹のポケモンに何枚でもつけられます。(何枚つけても意味はありませんが)
特殊エネルギー
ポケモンカードeシリーズで特殊エネルギーが登場したのも第2弾からです。悪エネルギーと鋼エネルギーは、この当時は基本エネルギーが無く、悪や鋼を中心にしたデッキには、このカードが必須となります。
おまけ:イラストちがいのカード
「地図にない町」が発売された頃に、マクドナルドではプロモカードがもらえました。ここで手に入ったのは、「地図にない町」のイラストちがいの5種類です。
特に《ブラッキー》は拡張パックが夜の姿、プロモカードが昼の姿が描かれていて印象的です。
拡張パック第2弾
プロモカード
まとめ
ポケモンカードe第2弾から、カードオリジナルの謎の大陸の冒険が始まります。
「地図にない町」とは、この大陸の東側に位置する港町で、時計塔や噴水などのシンボルがあり、様々なポケモンたちが人間と共存していることが、カードイラストで発見できます。
ポケモンカードeシリーズの魅力は、このカードオリジナルの大陸の冒険と、きめ細かな舞台設定にあるのではないでしょうか。
ゲームデザインでは、1996年に発売された最初のポケモンカードと同様に、第1弾から継続プレイヤーがステップアップできるような仕組みが取り入れられていました。
この当時は、カードのウラ面の変更や商品価格改正など、ポケモンカードにとって変革の時期でしたが、アートコンセプトやゲームデザインは魅力が詰まった内容だと感じます。
第3弾以降では、いったいどんな冒険が待ち受けているのでしょう。
今回はここまでです。それでは皆さん、良いポケモンカードライフを。