こんにちは。かなめです。
ここでは、ポケモンカードゲームの過去商品について紹介をしていきます。これを読めば、その商品の特徴と、代表的なカードについて知ることができます。今回は2003年に発売されたポケモンカードADVシリーズの第2弾の商品です。
このシリーズから「ポケットモンスター ルビー・サイファイア」のポケモンや、ポケモンexという特別なカードが登場しました。ADVシリーズの最初の商品を確認していない人は、まずこちらをご覧ください。
商品情報
商品名 | 砂漠のきせき |
発売日 | 2003年4月18日 |
発売価格 | 300円(税別) |
封入枚数 | 1パック11枚入り |
カード総数 | 53種類 |
レアリティ | ●(C) 12種類 |
◆(U) 12種類 | |
★(R) 24種類 | |
☆(R) 5種類 |
ホウエン地方の111ばんどうろが舞台の拡張パック
原作ゲームで登場したポケモン
ホウエン地方にある111ばんどうろは砂漠です。原作ゲームの「ポケットモンスター ルビー・サファイア」では、ゴーゴーゴーグルが無いと進めない場所で砂嵐が吹き荒れています。
ここに生息しているポケモンたちが、拡張パックにも収録されています。
のちに、伝説のポケモンに出遭うイベントのために再訪することになり、印象深い場所ではないでしょうか。
イラストコンセプト
原作では111ばんどうろに出現しないポケモンたちも、砂漠がテーマになったイラストで多数収録されています。
これらはポケモンカードオリジナルの設定となりますが、この拡張パック全体のイラストに一体感があり想像を掻き立てられます。
また、《ルナトーン》と《ソルロック》も本来はゲームではこの場所に出現しませんが、砂嵐が吹き荒れる砂漠のイメージにぴったりだと思いませんか?原作をベースにしつつ、カードオリジナルの世界観が盛り込まれたラインナップが秀逸です。
ゲームデザイン
強力な化石ポケモン登場
原作では、111ばんどうろで《ねっこの化石》か《ツメの化石》のどちらかを入手することができます。復元させるとルビー・サファイアで初登場の《リリーラ》《アノプス》になるのです。
《ねっこの化石》と《ツメの化石》は、ポケモンとして場に出せるトレーナーカードで、それに対応する《リリーラ》《アノプス》を進化させられます。これは1998年に発売された拡張パック「化石の秘密」に収録されていた《なにかの化石》と同じ特徴です。
また、2進化ポケモンは、それぞれポケボディーを持っています。どちらも相手の行動を制限する厄介な能力です。
化石から進化するポケモンの中で、最も有名な《プテラ》は、進化を制限する特殊能力を持っていました。これが代々受け継がれて、化石のポケモンといえば相手の行動を制限する能力が特徴になったのかもしれません。
前作のポケモンカードeシリーズでも、化石から進化するポケモンは相手の行動を縛る能力を持っています。
ポケモンカードe拡張パック第4弾「裂けた大地」の化石から進化するポケモン
進化ポケモンex
ADVシリーズから登場したポケモンexは、強力なステータスでゲーム環境に大きな影響を与えます。第1弾では「たね」のポケモンexが登場しましたが、第2弾となる今回は、「進化」のポケモンexが登場しました。
ホエルオーex
特に衝撃的なのがHP200の《ホエルオーex》。今後を含めても、このHPのポケモンexは他に登場しません。図鑑によると高さ14.5mで、全ポケモンの中で最大級の大きさがHPで表現されています。
バクフーンex、ライチュウex
「たね」のポケモンexを一撃で倒すほどのダメージを誇る、パワフルなポケモンexも登場。
ボスゴドラex
全体にダメージを与える「メタルウォーリアー」が、「つのでえぐる」と相性が良い。
サーナイトex
コンボ性のあるワザ「サイコストーム」を持つ《サーナイトex》は公式大会でも活躍。
進化のポケモンexの特徴
今回のポケモンexの中には、弱点が2つという特徴もありました。例えば、同じパックに収録されている《カクレオン》で2つの弱点を突いた場合、受けるダメージは4倍になってしまうのです。
ポケボディー「しんぴのまもり」
ポケモンexの環境に一石を投じたのが《ソーナンス》の登場です。
ポケボディー「しんぴのまもり」は、ポケモンexからのワザを受けません。ゲームの流れを変えるほど強力なステータスを持つポケモンexは、ADVシリーズでは環境の中心ともいえる存在です。
しかし、「しんぴのまもり」を持つポケモンの登場により、ポケモンexを使うデッキはこれの対処方法を考えなければならなくなりました。
ポケモンカードゲームでは弱点・抵抗力の相性の駆け引きがありますが、ポケモンexに強い「しんぴのまもり」が新たな駆け引きを発生させ、より奥深いゲーム環境になったのです。
ポケパワー「ベイビィしんか」
ADVシリーズでは「ベイビィしんか」というポケパワーを持つ「たねポケモン」が複数登場しています。
例えば、《ピチュー》の効果では《ピカチュウ》を重ねて進化させられます。しかし、《ピカチュウ》は当然ながら「たねポケモン」なので、そのまま場に出すことも可能です。
これは、2000年に発売されたポケモンカード★neoシリーズから登場した「ベイビィポケモン」のルールと似た内容です。
しかし、「ベイビィポケモン」は「ベイビィルール」を持っており、ADVシリーズのこれらのポケモンとは別物です。
「ベイビィルール」とは、コイン判定によって相手のワザを失敗させる効果があります。このルールはカジュアルな対戦で楽しむ分には面白い効果ではあるのですが、運要素が強いコインは、実力を競う対戦には向いていません。
「ベイビィポケモン」の運要素を無くして調整したのが、「ベイビィしんか」を持つポケモンです。この調整は、ADVシリーズが目指すゲーム性を物語っているようで、とても考えさせられるカードです。
ミツルの育成とふしぎなアメ
進化ポケモンを強化する2枚のカードが登場しました。どちらのカードも「場に出したばかりのポケモンは進化できない」というルールを無視することができます。
ミツルの育成
山札から進化カードを持ってきて、バトルポケモンを進化させられます。場に出したばかりのポケモンに使うのが最も有利な使いかたとなりますが、進化させられるのがバトル場限定のため、ワザに必要なエネルギーが少ないポケモンや、バトル場ではたらくポケボディーを持つポケモンに使うのが有効。
ふしぎなアメ
場に出したばかりの「たねポケモン」に使える上に、2進化の場合は1進化を飛ばして進化可能。2進化ポケモンを使うデッキならば、必須のカードとなりました。
※ポケモンカードゲームBW以降に登場した《ふしぎなアメ》とは若干効果が異なる
デッキバリエーション
「砂漠のきせき」が発売された時点では、ADV第1弾同様に、ポケモンカードeシリーズを混ぜた環境で対戦することが一般的でした。
その中でも、特に活躍したデッキを紹介します。
ホエルオーex+化石
「ふかくもぐる」で《ねっこの化石》や《ツメの化石》に入れ替え、タイミングを見て「ひきしお」で大ダメージを狙う
サーナイトex+サーナイト+ブーストエネルギー
「トランスシェイド」と《ブーストエネルギー》で「サイコストーム」の威力を増加
まとめ
「砂漠のきせき」は、「ポケットモンスター ルビー・サファイア」の111ばんどうろが舞台となった拡張パックです。この場所に生息するポケモンの他に、カードゲーム独自にラインナップされたポケモンが収録されていました。
化石から進化する《リリーラ》《アノプス》は、1998年発売の「化石の秘密」の《プテラ》たちと同様に、トレーナーカードの化石から進化する特殊なポケモンです。また、これらの進化は相手を妨害する能力を持ち、過去の化石ポケモンを彷彿させます。
ADVシリーズの拡張パックで初登場となる、1進化と2進化のポケモンexは、今までにないHPやワザのダメージが印象的です。また、強力なポケモンexの登場だけではなく、それに対抗する「しんぴのまもり」を持つポケモンが対戦を更に盛り上げます。
ベイビィポケモンの調整や、進化ポケモンの強化など、ADVシリーズの環境を示唆するカードも収録された重要な拡張パックです。全53種のカードでありながら、密度が高い内容の商品だったと思いませんか?今後の展開にも期待が高まりますね。
今回はここまでです。それでは皆さん、良いポケモンカードライフを。