こんにちは。かなめです。
ここでは、ポケモンカードゲームの過去商品について紹介をしていきます。
これを読めば、その商品の特徴と、代表的なカードについて知ることができます。今回は2002年に発売されたポケモンカードeシリーズの第3弾拡張パックについてです。
原作のゲームソフトには登場しない、ポケモンカードオリジナルの「謎の大陸」が舞台となっているポケモンカードeシリーズの第3弾では、どんな場所を訪れるのでしょうか。
「謎の大陸」の冒険の出発点でもある、第2弾の記事を読んでいない人は、先にこちらの記事を読んでいただけると、今回の記事をさらに楽しめると思います。
商品情報
商品名 | 拡張パック第3弾 海からの風 |
発売日 | 2002年5月24日 |
発売価格 | 191円(税別) |
封入枚数 | 1パック5枚入り |
カード総数 | 90種類(うちシークレット3種) |
レアリティ | ●(C) 37種類 |
◆(U) 18種類 | |
★(R) 32種類 | |
☆(R) 3種類 |
カードリスト
謎の大陸の冒険はまだまだ続く
ポケモンカードe第2弾の町から始まった謎の大陸の冒険ですが、第3弾では大陸を南下して海底遺跡をメインとする地域を訪れます。
出典:ポケモンカードトレーナーズVol.16 P2,P3
ポケモンカードの情報誌「ポケモンカードトレーナーズ」のイラストを見るかぎりでは、海底だけでなく、大陸にも遺跡らしき石柱や建物を確認できます。いったいここではどんなポケモンたちと出会うことができるのでしょうか。
さらに、第2弾「地図にない町」の情報公開時よりも詳細に記された地図がありました。これによると、「あくまで想像図でしかない」と書かれています。
出典:ポケモンカードトレーナーズVol.17 P2,P3
ここでは、第3弾の海底遺跡がある地域には、これを合わせて5つの特徴があります。実際のカードイラストで確認してみましょう。
「海からの風」のイラスト
前項のとおり、この地域には5つの特徴があるようです。第3弾では、この地の特徴がより多くのカードで確認することができます。
海底遺跡
収録されている水ポケモンの背景のほとんどに、遺跡らしき描写があります。そのことから、第3弾は海底遺跡が舞台になっていると予測ができます。
また、海底以外にも遺跡と思われる背景を確認できるカードがいくつかあります。
これは何を意味するのか...。かつて、地上にあった神殿が地盤沈下によって陥没してしまったと想像できませんか?
ぼんぐりの森
「ぼんぐり」というきのみを持つポケモンや、それが実る木が描かれています。このきのみは、モンスターボールを作るための材料にもなり、原作のゲームソフト「ポケットモンスター 金・銀」で登場しました。(リメイク版の「ハートゴールド・ソウルシルバー」でも登場しています)
こちらの公式情報でも「ぼんぐり」について知ることができます。
「ポケットモンスター ソード・シールド」でも登場しているため、知っている人もいるのではないかと思います。
泉
泉は前項の地図に記載されていましたが、これらのイラストがそれだとは断定できません。しかし、海辺とは異なる印象を受けますね。
大樹
泉と同様に、地図には描かれているものの、これらのイラストに描かれているのが、地図の示す大樹かはわかりません。
しかし、2つのイラストに描かれている木は、他のイラストと比較しても、大樹という印象を受けるのは私だけでしょうか。
ミステリーサークル
ミステリーサークルとは、私たちの住む世界でも話題になった、田畑に突如現れた幾何学的な模様のことを言います。
wikipedia参照:ミステリー・サークル
地球外生命体によって作られたという都市伝説があったり、イタズラで人為的に作られたなどという見解もありますが、真偽は不明です。
このイラストに描かれているものも、誰がどのように作ったのか知る由もありません。これらがどのように作られたか、あなたはどう考えますか?
謎の山???
この弾のカードイラストには、同じモチーフの山が描かれているものがあります。第2弾「地図にない町」と同様に、この先の第5弾の舞台である山だと考えられます。
「地図にない町」の舞台は大陸の東で、今回の舞台は南となっていますが、地域は違えど同じ大陸のイラストであることがわかりますね。
ポケモンカードeシリーズの楽しみかた
当時このパックを開けた人たちは、今まで見たことがない場所に生息するポケモンの姿を目の当たりにしたことでしょう。
コレクションをしていると、やがて同じシンボルが描かれたカードが集まり、そこから自分なりのストーリーを想像する、というのも面白いものです。
ポケモンカードeシリーズのイラストが高く評価されているのは、このように“コレクション”にも楽しめる要素があったことが、その理由のひとつではないでしょうか。
特に「ポケモンカードトレーナーズ」という公式から発行されていた情報誌との連動が秀逸です。ここに書かれている内容と照らし合わせることで、さらにイラストを楽しめるようになります。
公式情報誌「ポケモントレーナーズ」
1つのシリーズの中で、このような楽しみかたができるのは、ポケモンカードゲームの歴史の中でもほとんどありません。イラストをコンセプトにした商品が再び発売されたら嬉しいですね。
その際は、トレーナーズで紹介されていた記事のように、解説が載った「冒険ガイド」とセットならば、コレクションが今まで以上に楽しめると思います。
ゲームデザイン
第5弾までの展開が決まってるポケモンカードeシリーズ。
シリーズの後半に差しかかった第3弾でも、多色を意識したカードや、コンボ性のあるカードはたくさん登場しています。また、この弾から初登場となる「ニュートラルポケモン」にも注目です。
ポケパワー・ポケボディー
使いかたに工夫が必要なポケパワーやポケボディーが登場しました。
《ドククラゲ》は自分のポケモンにエネルギーをつけると思いきや、相手のバトルポケモンにエネルギーをつけます。第1弾の《フーディン》や《ミュウツー》と組み合わせて使うと有効。
汎用性の高い効果を持ったポケパワー。特に《オオタチ》は、特殊エネルギーを持ってこれるので、悪や鋼デッキをはじめ、特殊エネルギーを活用するデッキには必須となりました。
分岐進化
進化先のポケモンが複数あると、戦略の幅も広がります。分岐進化は第2弾でも収録されていましたが、より多くの分岐進化を確認することができました。
《クサイハナ》から進化可能
《ヤドン》から進化可能
《タマタマ》から進化可能
《チョンチー》から進化可能
《ランターン》のように、進化先のタイプは「水」と「雷」で異なるが、ワザに必要なエネルギーは、どちらも「雷」であったり、分岐先には様々な設計がされているため、デッキ構築が楽しめます。
ポケモンカードe以前の旧ウラ面のシリーズでは、各ポケモンのワザに必要なエネルギーは1色に偏っていることが多く、デッキも必然的に単色デッキになりがちでした。
このシリーズでは、多色デッキを組むことがゲームデザインのテーマのひとつだったのかもしれませんね。
3つのワザを持つポケモン
シリーズ初となる3つのワザを持つポケモン。しかもエネルギーが5個必要なワザもあり、当時のプレイヤーに大きなインパクトを与えたことでしょう。今後も3つのワザを持つポケモンの登場が期待されました。
公式大会で大活躍したポケモン
前述の《オオタチ》との組み合わせがとても強力。ワザ「ヘビーメタル」は鋼エネルギーがつくほどに、大きなダメージを与えることができます。
第2弾で登場した《鋼エネルギー》をつけることで、攻守ともに強化され、公式大会では入賞するほどの結果を残しました。弱点を突く炎ポケモン以外では、なかなか攻略が難しく驚異的な存在でした。
ニュートラルポケモン
ニュートラルポケモンとは、ポケボディー「クリスタルタイプ」を持つポケモンです。
そのポケモンの本来のタイプとは関係なく、無色タイプで登場し、「クリスタルタイプ」によって、自身のタイプが変化します。ワザは複数のタイプのエネルギーが必要な点も特別感がありますね。
コレクションナンバーは、オーバーナンバーとなっており、シークレットカードという扱いになっています。ちなみに、「ニュートラルポケモン」の呼び名は、当時の公式情報で確認することができました。
出典:ポケモンカードトレーナーズVol.16 P4
ポケモンのどうぐ
「ポケモンのどうぐ」は、ポケモンカードeシリーズでは、第3弾で初めて収録されました。第2弾に登場した「ワザマシン」と同じくポケモンにつけて使います。
特殊エネルギー
多色デッキや、戦略に応じて使える特殊エネルギーが収録されました。
特に進化ポケモンにつけて使う《ブーストエネルギー》の登場で、進化ポケモンの戦略が広がりました。このシリーズのポケモンは、メインワザに3つのエネルギーが必要な場合、そのうちの2つが無色エネルギーであることが多いため、このエネルギーとの相性が良いのです。
おまけ:ニュートラルポケモン(クリスタルタイプ)の封入率
第3弾の目玉ともいえるニュートラルポケモンは、どのくらいの確率で手に入れることができたのでしょうか。
ニュートラルポケモンの封入率は40パックに1枚の確率で封入されていました。
これは公式情報ではありませんが、1ボックス40パック入りの中に、必ず1枚入っていることを確認しています。ポケモンカードeの拡張パックは1個191円(税別)のため、約8000円で1枚は手に入ることになります。
ポケモンカードゲーム ソード&シールドシリーズのSRの封入率と比べると、若干当たりづらい設定になっていますね。
まとめ
ポケモンカードe第3弾は、謎の大陸の南側がクローズアップされた拡張パックです。
海底遺跡やミステリーサークル、ぼんぐりの森など、原作のゲームソフトには無い世界観と、そこに生息するポケモンたち姿を確認できました。
このような独特な世界観が色濃く表現されているカードイラストは、集めているうちに様々な発見があり、自分なりのストーリーを想像できる設計になっています。
ゲームデザインでは、多色デッキを組むのが楽しくなるような仕掛けがある他に、シリーズの中で脅威となる《ハッサム》が登場しました。
シークレット枠として収録されていたニュートラルポケモンは、「クリスタルタイプ」という共通のポケボディーを持ち、複数の種類のエネルギーが必要なワザを持つ特別な存在でした。
使いこなすのは難しいニュートラルポケモンですが、神秘的で美しいカードデザインと、めったに手に入れられない稀少性から、ポケモンカードファンには憧れのカードとなっていたことでしょう。
謎の大陸の冒険というテーマで展開しているポケモンカードeシリーズも、第4弾からは旅の後半に突入します。第3弾までの内容を見ていると、この先もとても気になってきますね。
次回もお楽しみに。それでは皆さん、良いポケモンカードライフを。