こんにちは。かなめです。
ここでは、ポケモンカードゲームの過去商品について紹介をしていきます。これを読めば、その商品の特徴と、代表的なカードについて知ることができます。
今回は2004年から始動したポケモンカードゲームシリーズ(PCGシリーズ)の2作目の拡張パック「蒼空の激突」に加え、同時に発売された構築済みデッキについても紹介していきます。
1作目の商品情報については、こちらをご覧ください。
商品情報
拡張パックと同時に発売された構築済みデッキは、30枚で構成されたハーフデッキです。
構築済みスターター
商品名 | 構築済みスターター 「デオキシスデッキ」「レックウザデッキ」 |
発売日 | 2004年7月1日 |
発売価格 | 各900円(税別) |
封入枚数 | 構築済みデッキ(30枚)/1個 |
カード総数 | 全52種類 |
セット内容 |
ランダム構築ハーフデッキ(30枚)/1個 ポケモンコイン/1枚 紙製ダメージカウンター・マーカー(20個・2個)/1シート 遊びかた説明書/1冊 |
拡張パック「蒼空の激突」
商品名 | 拡張パック「蒼空の激突」 |
発売日 | 2004年7月1日 |
発売価格 | 300円(税別) |
封入枚数 | 1パック11枚入り(うち、キラカード1枚) |
カード総数 | 82種類 |
レアリティ | ●(C) 19種類 |
◆(U) 17種類 | |
★(R) 36種類 | |
☆(R) 7種類 | |
☆(Gold/R) 3種類 |
カードリスト
ゲームソフトや映画と連動した商品
伝説のポケモン「レックウザ」や、初登場となった「デオキシス」は、この時期に公開されていたゲームソフトや映画の情報と連動しています。
劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 裂空の訪問者 デオキシス
2004年の夏公開の映画で活躍したポケモンといえば「デオキシス」。そして、活躍したもう1匹のポケモンは「レックウザ」でした。
この映画で登場した2匹は、構築済みスターターのメインポケモンとなっています。
ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン・エメラルド
前述の映画の前売り券についていたチケットと引き換えに、「ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン」でデオキシスのデータを受け取ることができました。
レックウザは、映画で活躍したポケモンでもありますが、「ポケットモンスター エメラルド」でパッケージを飾るポケモンとして登場しました。
2004年7月にこの拡張パックが発売され、その2か月後の9月に「ポケットモンスター エメラルド」が発売されています。
ポケモンのコンテンツ全体を通して、2004年の夏は「レックウザ」と「デオキシス」を推しとなっていたことがわかります。
ホウエン地方のポケモンたち
「蒼空の激突」のラインナップ
PCGシリーズの第1弾では、「ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン」のカントー地方のポケモンが中心に登場していました。しかし、第2弾のこの商品では、ホウエン地方のポケモン中心となります。
前作のADVシリーズで、ホウエン地方のポケモンは一通り登場しているため、ここでラインナップされているポケモンは、少なくとも2種類目です。
ADVシリーズのカードと並べてみると、同じポケモンでも様々なシーンや表情が描かれていて、見ているだけでも楽しくなります。
ただし、デオキシスは新たに公開された幻のポケモンのため、今回が初出となります。
「たね」「1進化」の選定も楽しめる
同じポケモンでも種類が増えることで、戦略の幅が広がります。メインとなるポケモンだけでなく、たとえば2進化などの進化ポケモンの途中段階のポケモンも選ぶ楽しみが増えます。
同じポケモンのステータスを比較してみると、突出したものはほとんどなく、どれを選ぶか迷ってしまうバランス調整になっています。
ハスボー
ADV第2弾拡張パック「砂漠のきせき」
PCG第2弾スターター レックウザデッキ
PCG第2弾拡張パック「蒼空の激突」
ハスブレロ
ADV第2弾拡張パック「砂漠のきせき」
PCG第2弾スターター レックウザデッキ
PCG第2弾拡張パック「蒼空の激突」
新商品は過去商品の上位互換ではなく、以前のシリーズと混ぜて遊んでも、デッキコンセプトや好みによって、ポケモンの選定が楽しめる設計になっていたといえるのではないでしょうか。
デオキシスとレックウザ
今回のメインである2匹のポケモンは、伝説級のポケモンであり、ステータスが気になるところです。そこで、それぞれの特徴をまとめてみました。
デオキシスex
ノーマルフォルム(構築済みスターターに収録)
アタックフォルム(拡張パックに収録)
ディフェンスフォルム(拡張パックに収録)
《デオキシスex》は、構築済みスターターと拡張パック合わせて3種類登場し、どれも「フォルムチェンジ」というポケパワーを持っています。(今でいう特性のような能力)
「フォルムチェンジ」は名前のとおり、別のフォルムと入れ替えられる能力です。
ところで伝説級のポケモンで別の姿になれるのは、デオキシスが最初なのを知っていますか?ファイアレッドではアタックフォルム、リーフグリーンではディフェンスフォルムといったように、ソフトによって姿を変えます。この2種は拡張パックに収録されていますね。
構築済みスターターのノーマルフォルムは、ルビー・サファイアで確認できる姿です。ちなみにエメラルドではスピードフォルムになりますが、この拡張パック発売時点ではエメラルドが発売前なので登場していません。
肝心の強さはというと、どれも公式大会で活躍するほどの強さがでした。特に、ディフェンスフォルムの《デオキシスex》のワザ「サイコシールド」は、ポケモンexへの脅威となり、PCGシリーズ後半まで活躍をしていました。
《デオキシスex》は、カード自体にはフォルム名が書かれていません。カード名はどれも《デオキシスex》なので、フォルムに関係なく、60枚デッキならば4枚までしか入れられないので注意が必要です。
レックウザex
ADVシリーズの《レックウザex》は、公式大会の優勝デッキとして活躍するほどの実績がありますが、こちらの《レックウザex》も後の大会で大活躍しました。《レックウザex》も、とても強力なポケモンです。エネルギーがついているぶん、ダメージが上がる「スパイラルブラスト」と、自分の場のエネルギーを吸収するポケパワー「ドラゴンブースター」のコンビネーションが抜群です。
ADVシリーズは、トラッシュしたエネルギーの枚数によって大ダメージを与えますが、PCGシリーズは、ついているエネルギーの数でダメージが上がります。
ADVシリーズで活躍した《レックウザex》
余談ですが相手を一撃で倒すほどのダメージを与えるとき、そのついているエネルギー数が、竜のように長く伸びるところが、この《レックウザex》らしさがあってカッコいいと思いませんか?
ハーフデッキと60枚デッキ
2001年頃から、ポケモンカードを手軽に遊べるルールとして、60枚ではなく30枚で構築したハーフデッキがありました。(サイドも通常の半分の3枚になります)
これは公式大会の予選でも採用されていたルールです。
この2つのルールフォーマットがあるなかで、ゲームデザインでは、ハーフで活躍するポケモンと、60枚で活躍するポケモンがバランス良く設計されていたようにも思えます。
ここでは、主にハーフデッキで活躍していたポケモンたちを紹介します。
ライボルトex
《ラクライ》の「じゅうでん」と相性が良く、相手の行動に合わせて、2回目の番から「でんじしょうがい」か「メガショット」の2択をかけられる。
ハリテヤマex
《マクノシタ》の「つっぱり」と《ハリテヤマex》の「はたきおとす」で序盤から相手を妨害しながら戦える。スタジアムを出させない「いあつのオーラ」も強力。
サメハダーex
相手のベンチポケモンをバトル場と入れ替えられる「ひきずりだす」が強力。与えるダメージをプラスできる《悪エネルギー》との相性が良い。
ジラーチ
ハーフデッキでは「ほしのねがい」で欲しいカードを持ってきやすい。2進化デッキを組む場合は必須のポケモンともいえる。
この弾が登場した頃は、大規模なコンボデッキではなく、コストパフォーマンスが良いポケモンで攻めるのが主流でした。いわゆる速攻のデッキが向いています。
ここで紹介したものは、60枚デッキでも活躍するポケモンもいますが、発売した時点ではハーフデッキでの活躍が目立ちました。
ADVシリーズとPCGシリーズ
「蒼空の激突」はPCGシリーズの商品ですが、前作のADVシリーズのカードと組み合わせて遊ぶこともできます。
この商品に登場するカードの中には、ADVシリーズと相性が良いものがありました。もちろん、PCGシリーズだけで組み合わせても強力な組み合わせもありますので、それぞれ確認してみましょう。
ADVと相性が良い組み合わせ
ボーマンダex+ボーマンダ(ADV3)
《ボーマンダ》の「りゅうのかぜ」でベンチポケモンを呼び出し、《ボーマンダex》の「ぐれんのほのお」で焼きはらう
マグカルゴ+エネコロロ(ADV1)
《マグカルゴ》の「じならし」で積んだ好きなカードを、《エネコロロ》の「エナジードロー」で引ける
PCG同士で相性が良い組み合わせ
ルンパッパ+マグカルゴ
《マグカルゴ》+《エネコロロ》のコンボと同じ動きができるだけでなく、《ルンパッパ》自身が強力なアタッカーになる
デオキシスex+メタグロス
《メタグロス》の「ちょうでんじゆうどう」で《デオキシスex》の「サイコバースト」を連射可能に
レックウザex+マルマインex(PCG1)
《マルマインex》の「エネエネボンバー」で通常のポケモンにつけたエネルギーを《レックウザex》の「ドラゴンブースター」で吸収し「スパイラルブラスト」で大ダメージ
新旧どちらのプレイヤーに対しても楽しめるゲーム設計になっていたと感じます。
ポケモンexと通常のポケモン
ADVとPCGシリーズの特徴といえば、「きぜつ」するとサイドが2枚とられるポケモンexです。ゲームの環境では、このポケモンexデッキが強かったのだろう...そう考える人も多いと思いますが、そうではありません。
この時代は通常のポケモンだけで構成されたデッキも活躍しています。
ルンパッパ+マグカルゴ
《ルンパッパ》の攻撃力と「じならし」+「すいすいダンス」のコンボはポケモンexとも互角に戦える
マタドガス+ウツボット(PCG1)
《マタドガス》の「おきみやげ」のあとに、《ウツボット》の「アシッドサンプラー」でHPが高いポケモンexも一撃
この商品が加わったことで印象的だったのは、《ルンパッパ》を中心としたデッキです。以降の商品が発売されると、通常のポケモンが中心となったデッキのバリエーションも増えていきます。
おまけ:高レアリティのポケモン☆が登場
拡張パック「蒼空の激突」では、デッキに1枚しか入れられないポケモン☆(スター)というカードが新たに登場します。このポケモンはワザに必要なエネルギーや、ワザの条件がちょっと特殊です。
ポケモン☆のスターが意味するものは、ゲームソフトで色違いが出現したときのキラリと星のエフェクトが出る演出からきているのだと考えられます。実際にポケモン☆のカードは、すべて色違いのイラストとなっているからです。
通常のレアカードならば、右下のレアリティマークが黒星、ポケモンexならば銀星ですが、このカードは金色の星マークになっています。2004年頃のレアリティ表記は、現在のように明確にSRやURのような表記ではありませんが、出現率から考えると、SRくらいの出現率となっています。
まとめ
ポケモンカードゲームシリーズ第2弾の商品では、「デオキシス」と「レックウザ」が中心となった商品になっています。この商品の発売時期には、映画やゲームソフトでもこれらのポケモンが中心の展開になっていました。
カードラインナップは、ホウエン地方のポケモンが再び登場しています。前作のADVシリーズでは既にホウエン地方のポケモンが一通り収録されていたため、「蒼空の激突」では2週目の収録となります。
ゲームデザインは、ハーフと60枚のそれぞれのデッキで活躍するポケモンの設計や、ポケモンex一辺倒の環境にはならないゲーム設計となっていました。また、ADVシリーズと相性が良いポケモンが登場していたり、ゲームの奥深さを感じられる設計でした。
高レアリティで使いかたが難しいポケモン☆は、今後の環境にどんな影響を及ぼすか期待が広がります。(実際に猛威を振るうことになりますが、それはまた別の機会に)
本日はここまでです。それでは皆さん、良いポケモンカードライフを。