こんにちは、かなめです。
この記事では、2001年から2002年までのレギュレーションに存在した、殿堂入りカードについて知ることができます。
“殿堂入り”とは、ある分野で非常に大きな成果や業績などがあること、とされています。ポケモンカードのレギュレーションにおいて、殿堂入りカードとは何を指しているのでしょうか。
殿堂入りカードとは
殿堂入りカードとは、これまでの大会の入賞デッキの主力になっているカードのことです。PCLでは、過去4年間に開催された公式トーナメントのデッキ傾向を分析して、より楽しい大会になるように、研究を重ねてきました。その成果が、殿堂入りカードによるレギュレーションです。
PCL(ポケモンカード研究所)
引用:ポケモンカード トレーナーズVol.10 P6
これは2001年に発表されたものであり、上記の過去4年とは1996年から2000年のことです。
過去の公式大会で活躍したカードの中から、選ばれたものが殿堂入りとなりました。また、それぞれのステータスによって「殿堂ランク」が設定されます。このランクが高いほど、デッキに入れられる枚数が制限されます。
殿堂入りカードが設定される前までの公式大会では、その大会ごとに制限カードがありました。例として、こちらに過去の大会のレギュレーションを載せています。
2001年以降の公式大会では、「殿堂ランク」が制限カードの基準になるということです。また、殿堂入りのカードをデッキに入れる場合は、「殿堂ランクの合計が4になるまで」と決められていました。
ちなみに、この殿堂カードを制定したPCL(ポケモンカード研究所)というのは、この頃の公式大会でジャッジなどの活動をしていた組織です。その正体は、ポケモンカードゲームの開発会社である株式会社クリーチャーズの方々なのです。
殿堂入りカード一覧
殿堂入りカードのレギュレーションは、2001年から2002年の公式大会で採用されました。この期間に4回改正があり、時期ごとの殿堂入りカードと殿堂ランクをまとめています。
2001年3月発表の殿堂入りカード
特記事項
- 公式大会で使われる新たなレギュレーションとして発表された
- このリストと同じ内容で公式大会は開催されることは無かった
殿堂入りカードリスト
殿堂ランク3(☆☆☆) | |
カメックス | 拡張パック第1弾 |
プクリン | ポケモンジャングル |
エリカのプリン | リーダーズスタジアム |
ニューラ | 金、銀、新世界へ... |
殿堂ランク2(☆☆) | |
エレブー | 拡張パック第1弾 |
エビワラー | 拡張パック第1弾 |
ラッキー | 拡張パック第1弾 |
超エネルギーリムーブ | 拡張パック第1弾 |
ダウジングマシーン | 拡張パック第1弾 |
無色2個エネルギー | 拡張パック第1弾 など |
ピクシー | ポケモンジャングル |
ストライク | ポケモンジャングル |
ブーバー | 化石の秘密 |
ベトベトン | 化石の秘密 |
にせオーキドの逆襲 | ロケット団 |
ロケット団のワナ | リーダーズスタジアム |
R団のサンダー | 闇からの挑戦 |
錯乱ジム | 闇からの挑戦 |
殿堂ランク1(☆) | |
エネルギー・リムーブ | 拡張パック第1弾 など |
ミニスカート | 拡張パック第1弾 |
プテラ | 化石の秘密 |
バリヤード | 拡張シート(青版) |
ピィ | 金、銀、新世界へ... |
おうごんのみ | 金、銀、新世界へ... |
悪エネルギーカード | 金、銀、新世界へ... |
鋼エネルギーカード | 金、銀、新世界へ... |
2001年5月発表の殿堂入りカード
採用された公式大会
2001年7月~8月に開催された「バトル★ネオ サマーロード」
特記事項
- 2001年3月発表のカードから《わるいラフレシア》《マグカルゴ》《カスミのいかり》《ピチュー》《バルキー》の5種が殿堂入り追加された
殿堂入りカードリスト
殿堂ランク3(☆☆☆) | |
カメックス | 拡張パック第1弾 |
プクリン | ポケモンジャングル |
わるいラフレシア | ロケット団 |
エリカのプリン | リーダーズスタジアム |
ニューラ | 金、銀、新世界へ... |
殿堂ランク2(☆☆) | |
エレブー | 拡張パック第1弾 |
エビワラー | 拡張パック第1弾 |
ラッキー | 拡張パック第1弾 |
超エネルギーリムーブ | 拡張パック第1弾 |
ダウジングマシーン | 拡張パック第1弾 |
無色2個エネルギー | 拡張パック第1弾 など |
ピクシー | ポケモンジャングル |
ストライク | ポケモンジャングル |
ブーバー | 化石の秘密 |
ベトベトン | 化石の秘密 |
にせオーキドの逆襲 | ロケット団 |
ロケット団のワナ | リーダーズスタジアム |
R団のサンダー | 闇からの挑戦 |
錯乱ジム | 闇からの挑戦 |
マグカルゴ | めざめる伝説 |
殿堂ランク1(☆) | |
エネルギー・リムーブ | 拡張パック第1弾 など |
ミニスカート | 拡張パック第1弾 |
プテラ | 化石の秘密 |
バリヤード | 拡張シート(青版) |
カスミのいかり | リーダーズスタジアム など |
オーダイル | プレミアムファイル1 など |
ピィ | 金、銀、新世界へ... |
ピチュー | 金、銀、新世界へ... |
おうごんのみ | 金、銀、新世界へ... |
悪エネルギーカード | 金、銀、新世界へ... |
鋼エネルギーカード | 金、銀、新世界へ... |
バルキー | 遺跡をこえて... |
2002年1月発表の殿堂入りカード
採用された公式大会
2002年3月~4月に開催された「バトルロード スプリング★2002」
特記事項
- 一部のトレーナーカードに「※サポータールール」が適用され、《カスミのいかり》《ミニスカート》《にせオーキドの逆襲》《ロケット団のワナ》が殿堂入りから外れた
※サポータールールは今でいうサポートと同じルール
- 《突風》《パソコン通信》《きあいのハチマキ》《ポケモンぎゃくしめい》などのトレーナーカードと《リサイクルエネルギー》が殿堂入りに追加された
- ポケモンは《マルマイン》《エレキッド》が殿堂入りに追加された
- まえのウラ面のプロモーションカードが殿堂入りに追加された
殿堂入りカードリスト
殿堂ランク3(☆☆☆) | |
カメックス | 拡張パック第1弾 |
プクリン | ポケモンジャングル |
わるいラフレシア | ロケット団 |
エリカのプリン | リーダーズスタジアム |
ニューラ | 金、銀、新世界へ... |
殿堂ランク2(☆☆) | |
エレブー | 拡張パック第1弾 |
エビワラー | 拡張パック第1弾 |
ラッキー | 拡張パック第1弾 |
ダウジングマシーン | 拡張パック第1弾 |
無色2個エネルギー | 拡張パック第1弾 など |
ピクシー | ポケモンジャングル |
ストライク | ポケモンジャングル |
ブーバー | 化石の秘密 |
ベトベトン | 化石の秘密 |
バリヤード | 拡張シート(青版) |
R団のサンダー | 闇からの挑戦 |
錯乱ジム | 闇からの挑戦 |
ピィ | 金、銀、新世界へ... |
マグカルゴ | めざめる伝説 |
殿堂ランク1(☆) | |
マルマイン | 拡張パック第1弾 |
突風 | 拡張パック第1弾 など |
パソコン通信 | 拡張パック第1弾 |
プテラ | 化石の秘密 |
オーダイル | プレミアムファイル1 など |
エレキッド | 金、銀、新世界へ... |
ピチュー | 金、銀、新世界へ... |
きあいのハチマキ | 金、銀、新世界へ... |
おうごんのみ | 金、銀、新世界へ... |
ポケモンぎゃくしめい | 金、銀、新世界へ... |
リサイクルエネルギー | 金、銀、新世界へ... |
バルキー | 遺跡をこえて... |
まえのウラ面のプロモーションカード |
サポーターカード適用カード
オーキドはかせ | 拡張パック第1弾 |
ポケモン交換おじさん | 拡張パック第1弾 など |
ポケモン育て屋さん | 拡張パック第1弾 |
マサキ | 拡張パック第1弾 など |
ミニスカート | 拡張パック第1弾 |
にせオーキドの逆襲 | ロケット団 など |
ロケット団のおねーさん | ロケット団 |
ロケット団のワナ | リーダーズスタジアム |
カスミのいかり | リーダーズスタジアム など |
エリカ | リーダーズスタジアム など |
スパイ作戦 | リーダーズスタジアム など |
ナツメの眼 | リーダーズスタジアム など |
ウツギはかせ | 金、銀、新世界へ... |
マサキの転送装置 | 金、銀、新世界へ... など |
ポケモン育て屋夫婦 | 金、銀、新世界へ... |
2002年5月発表の殿堂入りカード
採用された公式大会
2002年7月~8月に開催された「バトルロード サマー★2002」
特記事項
- 《ゴース》《バリヤード(ジャングル)》《ブビィ》《ホウオウ》が殿堂入りに追加された
- 殿堂レギュレーションが採用された最後の大会となった
殿堂入りカードリスト
殿堂ランク4(☆☆☆☆) | |
わるいラフレシア | ロケット団 |
ニューラ | 金、銀、新世界へ... |
殿堂ランク3(☆☆☆) | |
ベトベトン | 化石の秘密 |
プテラ | 化石の秘密 |
バリヤード | 拡張シート(青版) |
エリカのプリン | リーダーズスタジアム |
殿堂ランク2(☆☆) | |
カメックス | 拡張パック第1弾 |
ラッキー | 拡張パック第1弾 |
ダウジングマシーン | 拡張パック第1弾 |
無色2個エネルギーカード | 拡張パック第1弾 など |
プクリン | ポケモンジャングル |
ピクシー | ポケモンジャングル |
R団のサンダー | 闇からの挑戦 |
錯乱ジム | 闇からの挑戦 |
ピィ | 金、銀、新世界へ... |
マグカルゴ | めざめる伝説 |
殿堂ランク1(☆) | |
マルマイン | 拡張パック第1弾 |
エレブー | 拡張パック第1弾 |
エビワラー | 拡張パック第1弾 |
突風 | 拡張パック第1弾 など |
パソコン通信 | 拡張パック第1弾 |
ストライク | ポケモンジャングル |
バリヤード | ポケモンジャングル |
ブーバー | 化石の秘密 |
ゴース | 拡張シート(緑版) |
オーダイル | プレミアムファイル1 など |
エレキッド | 金、銀、新世界へ... |
ピチュー | 金、銀、新世界へ... |
ブビィ | 金、銀、新世界へ... |
きあいのハチマキ | 金、銀、新世界へ... |
おうごんのみ | 金、銀、新世界へ... |
ポケモンぎゃくしめい | 金、銀、新世界へ... |
リサイクルエネルギー | 金、銀、新世界へ... |
バルキー | 遺跡をこえて... |
ホウオウ | プレミアムファイル3 |
まえのウラ面のプロモーションカード |
殿堂入りカードの採用について
ゲーム環境を整備する方法として採用された「殿堂入りカード」は、単なる禁止や制限ではなく、デッキ構築の際に、どの殿堂入りカードを投入するかという選択肢があり、画期的なレギュレーションです。
また、“殿堂入り”という命名も秀逸だと思いませんか?原作のゲームソフト「ポケットモンスター」シリーズでも登場する言葉であり、過去に活躍したカードの実績を称えているため、“禁止”や“制限”よりも受け入れやすいネーミングです。
殿堂入りカードの特徴
殿堂入りカードは、入賞デッキの主力が元に設定されています。どれも間違いなく強いのですが、どんなカードだったのでしょうか。その特徴を4つにまとめてみました。
殿堂入りカードの特徴1:ステータスが高い
「たねポケモン」の場合、必要なエネルギーに対してワザのダメージが大きい、他よりもHPが高いなどの特徴があります。
進化ポケモンの中には、条件次第で大ダメージを与えられるワザを持つポケモンが殿堂入りしています。
殿堂入りカードの特徴2:相手の行動を制限する
「トレーナーカードが使えない」「進化できない」などの制限をかけるポケモンです。対策をしなければ、一方的な試合展開になってしまう可能性があります。
トレーナーカードでは、相手の手札を減らすことで行動できなくする効果がありました。(これらは、サポータールールが適用されてからは、殿堂入りが解除されています)
殿堂入りカードの特徴3:エネルギー加速
自分の番にエネルギーを一気に増やせるカードです。エネルギーを増やせる特殊能力は、殿堂入りカード以外にもありましたが、エネルギーをつけられるのが不確定だったり、条件が厳しいものばかりです。
殿堂入りカードの特徴4:汎用性が高い
ポケモンでは主に無色タイプが多く、デッキスペースさえあれば、どのデッキでも採用できます。
トレーナーカードは、自分の作戦をより早く実現させるものがあります。使うための条件はありますが、デッキスペースがあるならば、どのデッキにも採用可能です。
強いのに殿堂入りしないカード
ここまでに挙げた4つの特徴のどれかに当てはまれば、必ず殿堂入りになったわけではありません。たとえば、汎用性が高く強力なカードでいえば、《オーキドはかせ》も制限されるべきではないでしょうか。
しかし、《オーキドはかせ》は1回も殿堂入りしていません。
強いカードだとしても、私たちが楽しく遊べるバランスに調整された結果が、殿堂入りカードのレギュレーションに反映されているのです。
おまけ:2016年に復活した殿堂入りレギュレーション
2016年に再びこのレギュレーションを使った大会が開催されたのを知っていますか?
ポケモンカードの20周年イベント「ポケモンカードゲーム 20th アニバーサリーフェスタ」で「クラシックバトル」として限定的に開催されました。
レギュレーション
- 2001年7月~8月に開催された「バトル★ネオ サマーロード」と同じ基本ルール
- ポケモンカードゲームシリーズとポケモンカード★neoシリーズが使用可能
- 殿堂入りカードは本大会専用のリストを使用(殿堂ランクの合計は4になるまで)
クラシックバトル限定 殿堂入りカードリスト
2001年に初めて殿堂入りカードができてから15年もの歳月が経ち、この大会限定で改正された内容は、どのような環境を目指したのでしょうか。
1度きりの復活でしたが、プレイヤーにはさまざまな構築の選択肢があり、研究する甲斐がありそうなレギュレーションです。もしも、昔のカードで対戦する機会があるのならば、このレギュレーションを基準に開催しても面白いかもしれませんね。
まとめ
殿堂入りカードとは、1996年から2000年の公式大会で入賞したデッキの主力のカードです。この頃の商品には、ゲームバランスを壊しかねない強力なカードがいくつも存在していました。
しかし、2001年から2002年に開催された公式大会は、殿堂入りカードを採用したレギュレーションによって、ゲームバランスが調整された環境が実現されました。
過去の強力なカードを単純に禁止・制限するのではなく、デッキに投入する殿堂入りカードを選択できる点が画期的なレギュレーションです。
本来ならば、禁止や制限がなく遊べることが理想ではありますが、環境を整備する方法のひとつとして、優れたレギュレーションだったのではないでしょうか。
今回はここまでです。それでは皆さん、良いポケモンカードライフを。