こんにちは。かなめです。
ここでは、ポケモンカードゲームの過去商品について紹介していきます。これを読めば、その商品の特徴と、代表的なカードについて知ることができます。
この商品は、ポケモンカードゲームの記念すべき最初の商品となっています。
商品情報
商品名 | 拡張パック 第1弾 |
発売日 | 1996年10月20日 |
発売価格 | 291円(税別) |
封入枚数 | 1パック10枚入り |
カード総数 | 96種類 |
レアリティ | ●(C) 32種類 |
◆(U) 32種類 | |
★(R) 32種類 |
カードリスト
充実したラインナップ
1996年当時は、ポケモンの元祖であるゲームボーイソフト「ポケットモンスター赤・緑」が発売されていました。ポケモンカードの最初の商品である「拡張パック 第1弾」では、このゲームソフトで馴染み深いポケモンたちが選抜されています。
ゲームソフトで最初にもらえるポケモンから進化したポケモンたち。
また、片方のバージョンにしか登場しないポケモンや、伝説のポケモンなども封入されており、パックを開いて初めて見たポケモンが当たったという人もいたことでしょう。
「ポケットモンスター 赤」で登場したポケモン
「ポケットモンスター 緑」で登場したポケモン
96種類ものカードの中には、ポケモンだけでなく、対戦を盛り上げるためのトレーナーカードや、手札を増やすためのドロー系のカードなど、この拡張パックだけで長く遊べるような設計になっていました。
イラストのコンセプトとは
ポケモンのイラストを見ていると、あることに気がつくはずです。それは、ほとんどが全身が描かれたイラストになっていることです。
ゲームソフトでしか見たことがない人や、ポケモンカードで初めて見た人にも、ポケモンたちの特徴がはっきりとわかるように、工夫されていたのではないでしょうか。
それと、全身が描かれたポケモンたちをカードをファイルに入れると、ポケモン図鑑のように見えませんか?ポケモントレーナーの追体験ができるように計算されていたのかもしれませんね。
身長が高いポケモンたちも、全身が描かれている。
小さいポケモンたちは、全身が描写されているものや、アップで描かれて詳細がよくわかる。
長く遊べるゲーム設計
第1弾でのゲーム設計には、3つのポイントがあります。これを読んだ後にカードリストを確認してみると面白いかもしれません。
①個性的なポケモンたち
すぐに出して戦える「たねポケモン」の中でも、効率よくダメージを与えられるポケモンや、HPが高いけどワザが使いづらいなど、個性が際立っていました。
《エレブー》は少ないエネルギーで効率よくダメージを与えられる。
《ラッキー》は「たねポケモン」の中で最大のHPを誇る。
それは、進化できる「たねポケモン」も個性的なステータスで、敢えてその進化ポケモンをデッキに入れないという戦略も生まれました。
エネルギー1個で高いダメージを与えられたり、にげるためのエネルギーが無いポケモンもいる。
「進化ポケモン」は、進化前と比べたときに、HP上昇や、ワザの威力の強化、ワザの増加によって、「強くなった」ことが理解しやすい進化ポケモンが多く収録されていました。
進化すれば使えるワザが増加。
進化前と同じワザだが、ダメージ量が増加。
②特殊能力
特殊能力とは、現在でいうと「特性」と似たもので、ワザ以外に使えたり、自動ではたらく能力です。これらは、第1弾では「進化ポケモン」しか持っていません。ほとんどが「2進化ポケモン」が持っていて、デッキ構築や対戦に慣れたプレイヤーのために、進化ポケモンに持たせたのだと考えられます。特殊能力は、デッキのコンセプトやコンボを担う、強力なものが多く登場していました。
③多彩なトレーナーカード
トレーナーカードは、デッキ構築の基礎となるドロー系、自分のポケモンを補助するもの、相手を妨害するカードなど、バリエーションが多く、デッキ構築の幅が広がりました。中にはどのように使っていいのか、考えさせられるものがあったのも、良いアクセントになっていたと思います。
ドロー系
ゲームの登場人物が描かれているカードにドローするカードがあった。「サポート」と呼ばれるカードの元祖とも言える。
補助系
ゲームソフトで登場した「どうぐ」と同じ効果でわかりやすい。
妨害系
相手の戦略を崩すカードは、どれも強力な効果。
使い方が難しいカード
使う場面を選ぶ上級者向けのカード。これらのレアリティが★(R)なのは、そのためだと思われる。
様々なバリエーションのデッキ
バラエティ豊かなラインナップの第1弾では、それだけで様々なデッキが構築可能でした。
エナジーバーン+無色2個エネルギー
リザードンがメインで、無色2個エネルギーとのコンボで「ほのおのうず」で決める!
あまごい+水ポケモン
カメックスの「あまごい」で水エネルギーを加速して強力なワザを連打!
ダメージスワップ+ポケモンセンター
フーディンの「ダメージスワップ」でダメカンを動かして、デメリット無しでで全回復!
エネエネ+高コスト
マルマインの「エネエネ」でエネルギーが多いワザも使いこなす!
グッドスタッフ
少ないエネルギーで効率よくダメージを与え、トレーナーカードで補助。
まとめ
最初に発売されたポケモンカードゲームは、原作となるゲームソフト「ポケットモンスター」を意識したラインナップとなっており、イラストもそれぞれのポケモンの特徴がわかるように、全身で描かれているものがたくさんありました。
ゲーム設計に関しては、ポケモンの個性を大切にしながらも、様々なバリエーションでステータスが設定してあり、長く遊べる仕組みになっていました。
初心者にも使いやすいカード、進化のみが持つ特殊能力、使い方が難しい上級者向けカードなど、プレイヤーの成熟度を意識したレベルデザインがカードに反映されていたと考えられます。
こうして振り返ってみると、次の弾以降の構想は第1弾発売の時点で既にあったのかもしれませんね。(考えすぎかもしれませんが)
また、現在まで発売されている商品にも、これらの設計が継承されている部分があるはずなので、探してみるのも面白いと思います。
今回はここまでです。それでは皆さん、良いポケモンカードライフを。